病気という名の先生

潰瘍性大腸炎になり健康に目覚め、医者に頼らずに生きていく事を決心

酵素~第九の栄養素~ 酵素の生産と潜在酵素

 

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今回も前回に続いて酵素について書きたいと思います。

 

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体内の酵素の生産量と貯蔵量

 

 

体内の酵素の種類は今のところ2万種類以上あるといわれていますが、その総量となるとあまりにも膨大な数となり、日本の酵素栄養学の第一人者である鶴見隆史氏も「無限としか表現できない」といっています。

 

 

酵素の生産量

 

酵素の生涯で生産される量は一生で一定量しか作られず、これをアメリカの酵素研究の第一人者であるハウエル博士は、「潜在酵素」と呼んでいます。

 

この潜在酵素の生産量はDNAと関わっており、生まれた時から多く生産できる人もいれば逆の人もいるそうで、個人差が大きいようです。

 

一生に酵素の生産できる量は決まっているので、悪い生活習慣の中で酵素を浪費する生活を続けていれば老化を加速させたり、病気になるリスクが上がりやすくなるので、この事を知り、酵素を無駄遣いしないように一人ひとりが心がけていかなければなりません。

 

酵素の力は年齢と共に落ちていく事が研究でわかっており、アメリカのマイケル・リース病院のメイヤー博士と彼のグループは、「69歳以上の人の唾液中の酵素は若い人に比べ、30倍も酵素活性が弱かった」と報告しています。

 

さらにドイツのエカード博士も、1200人の尿を採取し、尿に含まれている消化酵素のアミラーゼを調べ、「老人のアミラーゼは若者の半分しかなかった」と報告しています。

 

年齢が上がるにつれて酵素量が減るだけでなく、活性も低下していく事がわかります。

 

この体内での酵素の質の変化は携帯電話のバッテリーに例えるとわかりやすく、新品の時は長く話せても、使っていくにつれて充電能力が落ち、充電しても最初の頃よりは長く使えなくなってしまいます。

 

 

生涯の酵素の貯蔵量

 

 先述した鶴見氏は、酵素を無駄遣いしない前提で、「人間の酵素貯蔵量は150歳分ぐらいは存在すると考えています」と述べています。

 

しかし現代人の多くは、多くの過熱した食べ物やスナック菓子、添加物たっぷりの加工食品、ファストフードなどのジャンクフード、深夜の食事、大量の飲酒や喫煙、それに今のストレス社会での過度なストレスや環境汚染などが細胞を傷つけ、ガンや生活習慣病の原因といわれている活性酸素を増やします。

 

上記の食事の消化や活性酸素を除去する為に大量の酵素が使われてしまい、ほとんどの現代人はどんどん酵素を浪費してしまい、100歳まで生きれる人もなかなかいないのが現実です。

 

 

酵素と白髪の関係

 

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酵素を浪費する生活を続けていると、からだは酵素の使い方を考えます。

 

酵素の使われ方にも優先順位があり、生命活動をする上で大事なところに優先的に酵素は使われます。

 

髪の毛は優先順位的には最も低く、一番最初に酵素不足による影響が目に見てわかります。

 

髪の毛は「チロシン」というアミノ酸の一種が、「チロシナーゼ」という酵素のはたらきによってメラニンへと変化して、それが毛髪を黒くして紫外線から肌を守っています。

 

しかし歳を重ねていくうちに潜在酵素が減少していくと、先に述べた通り潜在酵素の貯蔵量は減っていき、そうするとからだは酵素を呼吸や心臓を鼓動させたりなど、他の重要な活動部分に回し、このチロシナーゼは活性されなくなり、徐々に白髪になっていきます。

 

現代では若白髪といわれる言葉があり、街の人々をよく観察しているとまだ若いのに白髪がちらほら生えている人たちがいます。

 

私はこれを食生活を考えていない親や、若いからと無理して悪しき生活習慣を続けていることにより酵素を浪費した結果によるものだと思います。

 

少しづつからだについて勉強するようになって自分のからだをよく観察していると、病院に行かなければならなくなるほど症状がひどくなる前に、からだはサインを出して警告してくれていることがわかりました。

 

しっかりと予防をしていきましょう。

 

 

 

酵素のはたらきを助ける物質

 

 

酵素のはたらきを助ける物質の事を「補因子」といい、補因子の中には「補酵素」「補助因子(または補欠分子族)」があります。

 

補酵素は英語でコエンザイム(coenzyme)といい、サプリでコエンザイムQ10 というのがブームになったので聞いたことがある方もいるかと思います。

 

コエンザイムはビタミンで、コエンザイムQ10はビタミン様作用物質といい、これは、ビタミンと似た作用を持つが、ビタミンとは定義されない物質の事をいいます。

 

補助因子はミネラルで、以前は補酵素とされていました。

 

酵素はタンパク質によって構成されていますが、構造的に分けて2種類あり、タンパク質だけでできている「単純酵素」と、タンパク質でない部分(ビタミン・ミネラル)との複合体でできている「複合酵素」があります。

 

単純酵素はアミラーゼ・ペプシン・リパーゼなどの消化酵素のことです。

 

複合酵素は「アポ酵素」という主の酵素があり、それに補酵素と補助因子(ビタミン・ミネラル)が結合したものです。

 

これを「ホロ酵素」といい、ビタミン・ミネラルがあることで活性化し、基質と反応して生成物を作ることができます。

 

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※グーグル画像検索

  

補酵素の構成材料としては主に水溶性のビタミンB群であり、ビタミンB1は糖質を代謝する時の補酵素、ビタミンB6はタンパク質やアミノ酸の補酵素、ナイアシンは酸化・還元(呼吸やアルコールの分解)などの脱水素酵素の補酵素としてはたらいています。

 

補助因子(補欠分子族)としてミネラル(金属)が必要な酵素を「金属酵素(メタロエンザイム)」といい、これは生命活動をする上でとても重要な役割をしています。

 

例を挙げると、亜鉛は「ポリメラーゼ」という細胞の分裂、成長、エネルギーの生産のコントロールをし、生命の誕生から老化、死滅までを支配しているDNAを合成する酵素の補助因子としてはたらきます。

 

銅は、活性酸素を除去する酵素であるスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の補助因子であり、アルコールを分解する酵素であるアセトアルデヒド脱水素酵素の補助因子でもあります。

 

タンパク質を含む食品に含まれている「セレン」も活性酸素を除去する酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼの補助因子です。

 

マンガンは、ピルビン酸カルボキシラーゼという細胞のミトコンドリアの代謝に関わる酵素の補助因子です。

 

アデノシン三リン酸(ATP)という高エネルギー物質があり、これは分解される時にエネルギーが生じ、生体物質の合成や代謝調節などの重要な活動に使われています。

 

これを分解する酵素をATPアーゼといい、これの補助因子はマグネシウムです。

 

このようにビタミン・ミネラルは補因子としてからだにとってとても重要です。

 

だからといってこれらだけを摂りすぎてもからだの中で使われずに排出されてしまうので、タンパク質と一緒にバランスよく摂取しなければなりません。

 

 

 

まとめ

 

 

  • 酵素の体内での一生の生産量・貯蔵量は決まっている

 

  • 歳をとるにつれて体内酵素が減ってくると、酵素は生命活動にとって重要な部分中心に使われるために、髪を黒くするために必要な酵素ははたらかなくなり白髪になっていく

 

  • 酵素は構造的に単純酵素と複合酵素に分かれており、複合酵素は、タンパク質にビタミン・ミネラルが結合してできている。

 

色々と健康について調べてみると酵素についての説明が省かれていることが多く、「この物質はどうやって他の物質に変化するのだろう」と思っていましたが、酵素について調べていくうちに全部酵素のはたらきによるものだと気付きました。

 

私はからだを動かすことばかりをしてきたので難しい事は細かくひも解いていかないとわからないのでできるだけわかりやすく書く事を心がけています。

 

まだ酵素について書きたいと思いますが、酵素についてはかなり複雑で難しいので、少しでもわかりやすく書けるよう努力したいと思います。

 

 

 

あなたの健康を願っています。