病気という名の先生

潰瘍性大腸炎になり健康に目覚め、医者に頼らずに生きていく事を決心

食物酵素胃による事前消化

 

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野生の動物たちは生の食べ物しか口にしません。

 

動物に加熱した食べ物を与えるとどうなるかは別の記事で書いたので合わせて読んでいただけたらと思います。

 

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この記事では生の酵素を食べてから消化するまでのプロセスについてを説明していきたいと思います。

 

酵素で事前消化するための胃

 

 

事前消化とは、酵素を含んだ食べ物が体内に入った時に体内の消化酵素を使って消化をする前に、その食べ物の酵素自体の力で始まる消化の事をいいます。

 

人間も死んだときには自然に還るためにこの酵素がはたらき、骨以外は時間をかけて分解されてしまいます。

 

そして多くの動物は、生き物に含まれる酵素の力によるこの事前消化を食事の際に利用していて、食物酵素を使って食物を分解させるための器官を持っています。

 

この器官を、酵素学の権威であるハウエル博士は「食物酵素胃」と呼んでいます。

 

この食物酵素胃の機能をクジラを例に挙げて説明したいと思います。

 

クジラには胃が3つあります(種類によっては4つ)が、第一胃からは消化酵素や胃酸の分泌が全くされていません。

 

クジラは主にプランクトンや魚を食べ、一度に大量の生き物を胃の中に入れます。

 

過去には第一胃から32頭ものアザラシが発見された事もあります。

 

この第一胃がクジラにとっての食物酵素胃になるのです。

 

先のアザラシがクジラの胃から発見された時は食物酵素のことが解明されておらず、胃と胃をつなぐ狭い通路を、大量のアザラシを胃酸を使わずにどのように消化して次の胃に送るのかと論争になったようです。

 

研究でわかったのは、第一胃に入ったアザラシはまずそこで窒息死をします。

 

死んだアザラシの体は、自ら「カテプシン」という酵素を出して体を溶かしていきます。

 

この時にクジラの第一胃の中にいる寄生原虫も酵素を出し、そのアザラシの死骸をカテプシンとともに溶かしていきます。

 

そして溶けてドロドロになったら次の胃に送られます。

 

第二胃でも同じ過程を経て第三胃に着き、そこでやっとクジラ自身の消化酵素が使われて、アザラシは細かい分子まで消化・分解され、小腸に送られるのです。

 

この時に寄生原虫も一緒に溶けて小腸でタンパク源となります。

 

これは、死んだアザラシの酵素を自分の消化酵素として使うことで酵素の消耗を抑えているのです。

 

ここでもしも中までしっかり火の通ったアザラシの丸焼きをクジラの胃に入れたら、カテプシンはアザラシの体から出ず、消化不良のままクジラの胃の中に留まってしまい、そのままクジラは死んでしまいます。

 

そのようなことが起こらないために野生動物は食物酵素の含まれている生のものを本能的に食べているのです。

 

牛など他にも胃を複数持つ動物はたくさん存在しますが、それらの動物たちの第一胃では消化酵素を分泌しておらず、適度な温度と水分を与え、食べた食物の持つ酵素をはたらかせてその食物を分解しているのです。

 

リスの頬袋も食べた食物をそこに溜めることで同じ役割を果たしています。

 

 

 

人間にも食物酵素胃は存在する?

 

 

人間の胃は一つだけですが、実は食物酵素胃の役割を果たしている場所が存在しています。

 

人間の胃も他の臓器とつながっている入り口と出口の部分は狭く、食道からつながる入り口付近を噴門部、出口の十二指腸につながる部分を幽門部といいます。

 

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これら以外は胃の本体(胃体部)になりますが、胃の上部には胃底部(実際には胃の上部に存在するが、手術の際には胃よりの下の部位から開腹するため、そこから見ると胃の一番奥に見えるためこう呼ばれる)と呼ばれる袋状になっている箇所がありますが、ここと噴門部が、人間でいうところの食物酵素胃の役割がある場所といわれています。

 

この部分では消化酵素が分泌されず、胃の蠕動運動もなく、食べたものはここに1時間~1時間半留まることになります。

 

口の中で咀嚼し、炭水化物の消化酵素が出されて(アミラーゼ)胃に運ばれてきた食べ物は、生の酵素を含んだ食事をした場合は、食物自体が持つ酵素によって残りのタンパク質も脂肪も事前消化が行われ、自分の体内酵素から作られる消化酵素の消費を抑えることができるのです。

 

しかし今のほとんどの人間は加熱され、酵素が破壊されてしまった食べ物ばかりを食べており、消化酵素の大量消費を招き、それが代謝酵素にまで影響を与えて様々な病気を引き起こす原因となっているのです。

 

 

 

加熱食を食べるようになってからの人間の変化

 

 

生の食物しか食べてこなかった人間が、加熱した食物を食べるようになって人間の体も変化してきました。

 

それは、膵臓や唾液腺の肥大で、これは多くの研究により明らかになっています。

 

まず膵臓から説明すると、人間の膵臓は牛・馬・羊などの動物たちと比べると体重比で2~2.8倍も大きいようです。

 

これは、酵素を含まない加熱した食事の影響で多くの消化酵素を消費するようになったため、膵液を作る膵臓が肥大化していったと考えられています。

 

酵素を含んだ植物性の食物しかたべていない草食動物の膵臓がからだの割に小さいのは、食物酵素がいかに消化に対して作用しているかがわかります。

 

唾液腺も同じ理由で、食物酵素の含まれていない食事の影響で、アミラーゼを多く含む唾液の分泌を増やすために肥大化したと思われます。

 

唾液中に大量のアミラーゼを持っているのは人間ぐらいです。

 

動物のデータでは酵素不足により脳が小さくなるというデータもあるようで、飼育動物は野生動物と比べて膵臓は大きく脳は小さいというデータが出ています。

 

これが人間にも当てはまるとすれば、食物酵素を多く含んだ食事をしていれば、頭が良くなるのかもしれませんね笑

 

 

 

治療に使われる酵素の力

 

 

体内で作られる一生の酵素の量は決まっているといわれており、年齢が上がっていくにつれて体の中の潜在酵素は減っていき、食べたものの消化・吸収能力、解毒能力は弱まっていきます。

 

それによって免疫力が弱まることで、病気にかかりやすくなってしまいます。

 

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これは加齢とともに起こってくことなので、歳を取れば誰でも経験することです。

 

これを補うことができるのが野菜や果物に含まれる天然の食物酵素(体外酵素)です。

 

これはカロテノイドやポリフェノールなどのファイトケミカル(抗酸化物質)を摂取することにもつながります。

 

ファイトケミカルにはマイナスイオン(電子)があり、活性酸素を水に変えてくれます(※活性酸素はからだを酸化させ、酸化とは、分子から強引に電子を奪い取ることをいいます)

 

抗酸化力を多く含むのはアブラナ科の野菜で、ブロッコリー、キャベツ、大根などが代表的で、ビタミンC(アスコルビン酸)やビタミンE(α‐トコフェロール)も含まれています。

 

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これらの酵素や抗酸化物質を含んだ生の食物は、世界中で病気の治療に使われています。

 

酵素療法の先進国はドイツで、結核治療でヨーロッパ中に名を馳せた「マックス・ゲルソン博士」は、アメリカに渡り、生の食事でガン治療に取り組み多くの成果と実績をあげました。

 

彼は「ゲルソン療法」という治療法を提唱し、今では世界各国で食事によるガン治療のバイブルとなっています。

 

 

 

まとめ

 

 

動物には食物酵素胃という器官が存在し、生の食物を食べた際にその食物自体が持つ酵素の力で事前消化をします。

 

これにより動物自体が持つ体内酵素を節約することができます。

 

人間の胃にも食物酵素胃と同じ役割を果たす部分があり、胃の入り口付近にある噴門と胃底部といわれる辺りになります。

 

しかし現代人は加熱された食物の酵素が破壊されてしまった食事ばかりをし、この機能をうまく使えていません。

 

酵素を多く含んだ生の食事を意識して消化酵素の浪費を抑え、代謝酵素の割合を増やして健康的な生活が送れるようにしていきましょう!!

 

 

 

あなたの健康を願っています。