病気という名の先生

潰瘍性大腸炎になり健康に目覚め、医者に頼らずに生きていく事を決心

世界の朝食の歴史

 

世界の朝食の歴史もみてみよう

 
 
日本の朝食の歴史についても書きましたのでぜひ。
 
 
今回は世界の朝食の歴史を見ていきましょう。
 
 
古代ギリシャでは一日三食とっていたみたいですが、ローマ時代(紀元前30~330年)では朝食抜きで昼食と夕食の二食になったようです。
 
 
中世になってからは、昼にしっかりとした食事をとり、夜は少しの夕食をとるという二食が人間の理想の食事とされ、ことわざで、
『一日一度の食事は天使の生活、二度の食事は人間の生活、三度、四度、それ以上は獣の生活である』


と語り伝えられているそうです。


ドイツにも古くからのことわざで、「一日三食のうち二食は自分のため、一食は医者のため」というのがあります。


ヨガの教訓では「腹八分で医者いらず、腹六分で老いを忘れる、腹四分で神に近づく」と伝えられています。


色々な国で、大昔にすでに「食べ過ぎがよくない」ということに人間は気づいていることがわかりますね。


イギリスのD'Arcy Power氏の著作〖医学史の基盤〗では

『たとえば、ローマ人は、軍務に服しているときには、プランディウム(朝食抜きでの昼食)をとり、あるいは庶民生活を送っているときには、一日の仕事を終えてから、コイナ(主の食事)をとっていたのである』


とあります。


当時のローマの人たちは、仕事が終わって早めの夕食だけですましていたのです。
それが徐々に遅くにずれていき、今では昼食も食べるようになったようです。


しかし、今でもイタリアの人たちは朝食を食べないようで、食べてもビスケットとカプチーノぐらいですませるようです。


その代わりに昔からの習慣で、夕食には時間をかけ団欒の時間とし、たくさん食べるそうです。

 
 
イギリスについても先ほどの〖医学史の基盤〗では
『朝食は、ごく最近まで、従属的な食事であった。事実、この語が初めて用いられたのは、せいぜい一四六三年以来のことにしかすぎない。サクソン人、およびノルマン人は、空腹のままで多くの仕事をやっていたものである。彼らは薄明とともに起床して、多くの場合午前十一時、または正午まで、ほとんどあるいはまったく食事をとらなかった。朝食というものがはじめて現れたのは、エドワード四世の母君に当たらせられるヨーク公妃に関してである。公妃は「気を晴らされるため」何かをとられたという』


最初にイギリスでは王族が少しの食事をとりはじめたことからはじまり、 一六世紀中ごろにはそれが少しづつ一般化していったようです。


朝食をとりはじめた貴族にいたっては、さらに贅沢なものを食べるようになり、朝からぶどう酒、肉、魚、パンなどをとっていました。


しかしそんな贅沢な朝食を続けていくうちに、中風が現われはじめ、中には脳溢血を起こして倒れる人が続出し、再び食事は軽い食事になりました。


一八世紀には朝食は習慣化し、現在イギリス人はしっかりとした朝食をとるようです。

写真はイングリッシュ・ブレックファスト
 
 
フランスではフランスの古詩に、「五時に起き、九時にゃ主食を皆とって五時にゃ夕食、九時に寝る、そしたら誰でも長生きじゃ、九十九の歳までも」と歌ってあります。
 
 
それからフランスでも次第に貴族から一日三食が広まり、食事も贅沢になっていきました。
 
 
十六世紀のフランス国王・アンリ三世は、健康がすぐれず、侍医(皇族専門の医者)から一日二食にするようにいわれており、 当時の医者も一日三食は健康によくないとわかっていたのです。
 
 
中世ヨーロッパの王侯貴族たちは、朝から晩まで運動もせずに美食にふけり、肥満、脳血管疾患、高血圧疾患、心疾患などの今でいう生活習慣病で、五十歳になる前にどんどん死んでいったようです。
 
 
当時は生活習慣病という言葉はなく、「帝王病」と呼ばれていました。
 
 
さらに、格言で「国王が朝食をとる国よ、汝災なるかな」といわれていたそうです。
 
 
現在のフランスは、朝食はイギリスのように軽食で、コーヒーにジャムとパンというのが一般的です。
 
 

日本の朝食の歴史の記事で述べた、江戸患いの時も同じですが、昔は、朝から美食を堪能していた貴族たちが食べすぎにより、病気になっていたのですね。


このことから私たちも、朝からたくさんの朝食をとるとどうなるのかということを学べますね。

 
 
最後にグルジアの老人のお話をしましょう。
 
 
長寿国として知られるコーカサス山脈のふもとにあるグルジア。
 

 

そこにいる老人たちは朝食をとらず、一日のメインの食事は午後二時から四時までにとり、夕方は六時頃から七時半頃までに軽食をとるというスタイルです。
 
 
仕事は午前中から午後にかけて行い、仕事前には食事といえるような食べ物を食べない。
 
 
そして彼らは食後に昼寝をします。夕食後も早く寝ます。
 
 
今の私たちがこのような生活を送れるかというと難しいですが、彼らは生理学的にも理にかなった生活をしているそうです。
 
 
健康的に長生きする方法は、グルジアの老人のように、実際に健康的で長生きしている人達から学ぶことができますね。



あなたの健康を願っています。

 

 

引用元

朝食有害説―「一日二食」で健康に生きる

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