病気という名の先生

潰瘍性大腸炎になり健康に目覚め、医者に頼らずに生きていく事を決心

腸の大事さ

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今回は腸に関して詳しく書いていきたいと思います。

 

腸という臓器

 

 

腸は脳よりもからだの事を考えている臓器かもしれません。

 

生物の歴史に目を向けてみると、地球に生物が誕生したのは約40億年前であり、最初にからだに備えた器官はなんと腸なのです。

 

その一方で脳ができたのが約5億年前といわれており、腸と比べたら脳の歴史は遥かに浅いのです。

 

生物の中にはいまだに腸はあるが脳は持っていないという生物がおり、その代表がミミズです。

 

ミミズのような脳を持たない生物たちは、腸が様々なことを判断しており、脳が無い生物はいますが、腸の無い生物は存在しません。

 

医学界からは嫌われている千島学説という中で、腸内造血説という「血液は腸から作られている」という説があるのですが、現在の定説である「骨髄が造血している」という説よりも、生物の歴史から見ても、信憑性が高いとおもいます。

 

さて、腸の構造ですが、

 

腸は大腸と小腸に大きくわけられます。

 

どちらも長い筒状の臓器ですが、それぞれの機能、役割は全く違います。

 

小腸では消化と吸収、大腸では腸内細菌によって発酵または腐敗が行われます。

 

小腸の長さは6~7mで、広げると表面積がテニスコート一面分あるといわれています。

 

小腸では食事でからだに入ってきた食べ物を消化酵素を使って食べ物を分解し、それをからだに吸収させます。

 

さらに、外から入ってきた異物に真っ先に反応し、病気に対する免疫を活性化させる役割ももっており、人体の中で最大の免疫活性化装置です。

 

なので小腸が弱っているときは疲れやすく、風邪や病気にもなりやすくなります。

 

もう一方の大腸の長さは1.5m。

 

主に食べカスを糞便にしてためておくという、小腸と比べシンプルな臓器です。

 

それゆえに大腸は必要性の高くない臓器と考えられていた時期もあります。

 

小腸は取ってしまったら命にかかわりますが、大腸は取っても生きてはいけます。

 

実際に、私が患っている潰瘍性大腸炎という病気は最悪の場合は大腸全摘出をするケースがあります。

 

食べカスを体外へ出す機能は、人工肛門でも問題はありません。

 

ところが!!

 

実は大腸は、病気の発生源として大事な臓器だということがわかってきました。

 

大腸がよく働くと、腸内では発酵が起こり、大腸の状態が悪いときは腸内では腐敗が起こります。

 

腐敗した時にできた物質は、腸壁を通してからだへ再吸収され、それが様々な病気の原因となります。

 

それゆえに、大腸に関する病気は人間の臓器の中で最も種類が多いです。

 

この腐敗と発酵を左右するのが、腸の中に住む大量の腸内細菌です

 

 

 

腸はからだの外にある臓器?

 

 

食べたものの通り道である、口(口腔)、食道、胃、小腸、大腸、肛門までは一本の長い管としてつながっており、これらの臓器はからだの内側にありますが、外から入ってくるものを扱うため、「内なる外」と呼ばれていて、医学的には「外」として考えられています。

 

そのため外から入ってくるウイルスや細菌に対抗する為に、先ほども述べた強力な免疫装置が備わっているのです。

 

そして腸は弱酸性に常に保たれており、からだに細菌が入ってきた時には、基本的には胃の中で胃酸によって細菌を殺しているのですが胃酸でも殺されずに残った害のある菌や、途中で繁殖した菌に対処するためです。

 

ちなみに消化管を除く臓器(心肺や、血液、肝臓など)は「内なる内」と呼ばれています。

 

 

 

腸内細菌とは?

 

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多種多様な腸内細菌は大きく分けて善玉菌、悪玉菌そして、日和見菌の三種類に分けられ、からだの中で様々なはたらきをしています。

 

 

・善玉菌

善玉菌は腸内最近の約20パーセント前後を占め、代表的なもので乳酸菌(ビフィズス菌、乳酸桿菌など)があります。

 

乳糖やオリゴ糖を栄養として増殖し、乳酸発酵を行い、乳酸や酢酸を作って、腸を酸性に保ちます。

 

腸の働きを促し、便秘や下痢を防ぎ、さらに消化吸収を助けて免疫細胞を活性化させるなど腸にとってとてもよい働きをしてくれます。

 

ちなみに、砂糖やブドウ糖と違って乳糖やオリゴ糖が腸内細菌になるのは、砂糖やブドウ糖は非常に消化吸収がされやすく、ほとんどが小腸で消化吸収されてしまい、大腸まで届きません。

 

しかし、乳糖やオリゴ糖は人間には消化吸収できないので(乳糖は幼児期は可)、大腸まで届き、腸内細菌のエサになります。

 

乳酸菌は漬物やヨーグルトなどの発酵食品から体内に取り込むことができます。

 

 

・悪玉菌

 

悪玉菌は腸内細菌の約10パーセント前後を占め、代表的なものでクロストリジウム(ウェルシュ菌、大腸菌、ピロリ菌)が挙げられ、これらは腸内を腐敗させる働きがある菌です。

 

ウェルシュ菌はたんぱく質を主に原料とし、発がん物質や有害物質を作り出し、また、悪臭を作り、便の臭いをきつくします。

 

肉を多く食べる人のおならが臭いのもこの為です。

 

 

・日和見菌

 

日和見(ひよりみ)とは、形勢をうかがい有利な側につくという意味です。

 

日和見菌は腸内細菌全体の約70パーセント前後を占めて、こちらは代表的なものでバクテロイデス、ユウバクテリウム連鎖球菌が挙げられ、これらは腸内の状態が健康であれば悪さはしないが、悪玉菌が優勢になると悪い働きをします。

 

日和見菌が悪玉優勢の方に味方することによって、悪玉の実数よりもはるかに強大な力で腸内を腐敗させることになり、これが腸内での毒素の再吸収を招き、様々な病気を起こす引き金になります。

 

便やおならが臭いときは悪玉有利、臭くないときは善玉が有利の状態なので、それらの臭いから自分の腸の健康状態を把握することができます。

 

 

 

大腸は5Kの臓器

 

 

人間の腸に大量に存在する腸内細菌はよいはたらきもすれば、悪さもし、病気の原因となります。

 

腸内細菌はからだにとって、生きていくために共存していくパートナーであると同時に異物でもあります。

 

多種多様な細菌(異物)は、もちろん様々な病気の原因にもなりえるので、先ほども述べたように、病気の発生源といわれるゆえんになっています。

 

そして大腸は、汚い、臭い、暗い、故障が多い、危険物質が多いの頭文字Kをとって「大腸は5Kの臓器」と呼ばれて嫌われていましたが、やがて腸内細菌に注目した研究が進むにつれて、「ある種の病気には必ずこの菌がみられる」というような規則性が見つかるようになりました。

 

このように腸内細菌は腸単独の働きとは別に、からだの中でとても重要な役割を占めているのです。

 

 

まとめ

 

 

腸は消化吸収を基本的に行い、それと同時に腸の中に住む様々な種類の腸内細菌たちと共存しています。

 

そしてそれらが私たちの行動次第でよくも悪くも働きます。

 

日本では科学などで何も解明されていない時代から、「腹を割って話す」、「腹が立つ」、「腹の虫の居所が悪い」、「腑に落ちない」、「腹を据える」などたくさんのお腹周りに関することわざがあり、それほど人間にとっても大事な臓器であると昔の人たちはわかっていました。

 

腸は知れば知る程興味深い臓器です。

 

 

 

あなたの健康を願っています。